意味が分からなくてもとにかく続ける

太極拳の稽古を始めたきっかけが何であれ、どこの流派に所属したのであれ、太極拳の良さ、太極拳の稽古の本当の醍醐味を感じるまでには数年かかる。だから、初めは分からない事だらけでも、とにかく続けてみる。早く型を覚えるとか、そんなことは二の次。とにかく、ゆっくり動いて心地いいと感じたなら、初めはそれだけで良いのである。

初心者の人が、ほんのちょっとでも太極拳を経験してみて、「なんか心地いいな」、「細かいことはサッパリ分からないけど、なんか良さそうだな」と思えば、稽古を継続してみることをお勧めしたい。心地よさは年々増していきます。最初は頭で覚えるのではなく、先生や先輩方の動きを真似ながら徐々に身体に動作を馴染ませる、それで良いんです。ゆっくりペースでも良いんです。

稽古を重ねてきて思うのですが、急いで早く型を覚えることに意味があるとは思えないのです。焦って覚えても、おそらく「太極拳もどき」になってしまいます。太極拳本来の独特の体の動かし方や、ちゃんとした姿勢の維持の仕方は、1ヵ月や2ヵ月の短期間ではシッカリとは身につかないものです。もともと器用であるとか、運動神経が良いとか、そんなことはハッキリいってあまり関係ないです。

運動神経に自信がない人や、身体が弱い人であっても、地道に長く稽古を続けていけば上手くなるし、いつか究極のリラックスした心地よさや、絶妙なバランス感覚が身についていくのです。長い時間をかけて、自分の太極拳を醸成していく。これは凄くやりがいがあるし、太極拳の世界はチャレンジ精神をくすぐる存在です。

この太極拳というジャンルの運動、中高年や老年から始める人達もかなり多い。だから「若くないから無理、年だからできない」なんて諦める必要なし。その人が「やってみよう」と思い立った時が、その人の稽古開始の日なんです!

私の周囲にも、70歳から稽古スタート、あるいは80歳くらいからスタート、という人達は沢山いらっしゃいます。そのような方々にとって、太極拳は生涯の楽しみ&健康法になります。


陰陽

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